![]() | 手紙 (文春文庫) (2006/10) 東野 圭吾 商品詳細を見る |
謹賀新年。
突然だが、お聞きしたい。もしあなたの身近に「強盗殺人罪で服役中」の兄を持つ人間がいたら、あなたは彼にどう接するだろう? 勿論彼は何の罪を犯したわけではない。すべては彼の兄のしわざであり、弟は全く関係ない。でももしこの「弟」があなたの会社に入りたいと応募したら?又は子供の友達のお父さんだったら? 「差別はいけない!」と誰もが思うだろう。「とんだお兄さんを持って何と気の毒な!」と同情もするだろう。しかし実際には人はどんな行動をとるだろうか。
物事には表裏があるものだが、これは「差別の裏側」について考えさせられる本だ。一見よくない「差別」のウラには自己防衛や家族愛やサバイバル等、人間的なもの、一般的に徳とされる要素が潜んでいる。
犯罪者の家族がここまで差別される日本社会というものにも自問させられる。オーストラリアだったらどうだろうか。社員が犯した罪に会社が謝罪する、日本のような場面はここでは見受けない。それはやはり「個」の捉え方の違いだろうか。
人種、国籍、性別、年齢、階級、学歴、容姿、性的嗜好…差別のモトは色々なところに転がっている。改めて「なぜ?」と考えてみるのもよいかもしれない。
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