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言葉の魔法 パート2

前回のエントリーで戻って来た落第生たちについて書いたが、実はもう一つの学校でも、去年さんざん文句を言った挙句やめた女子学生(19歳のアジア人)が戻って来た。彼女は去年第一週めから「難しい」「速すぎる」「もう宿題は出さないでくれ」といった苦情を繰り返し、三、四週間でドロップアウトした。その後、親戚を訪ねて日本に一ヶ月ほど行って来たらしく、今年再チャレンジをする気になったらしい。

が、今も質問だらけなのは変わっておらず、それもかなり低レベルな質問を何度も何度も繰り返すので正直言って嫌気がさす。「こんなに同じことを聞いてクラスメートに迷惑だろうか」とか「私の質問だけで時間を無駄にするのは申し訳ないから後で個人的に聞きにいこう」といった気配りは…ゼロ!!しかし今年で参加二回目だから去年のようなパニックは見せていない。結局今のところ彼女はクラスに満足しているのだ。が、先日、授業の後で後片付けをしている私に近づきこう言ってきた。

"YOU were going too fast last year. YOU didn't give us a chance to ask. YOU gave us too much homework" ... 彼女としてはあくまでも文句を言っているつもりではなく、「でも今年は去年よりゆっくり教えてくれているので嬉しい」というのが締めくくりだったのだ。しかし私は内心責められている気がしてムッとした。こう叫びたかった。「私」は去年よりスピードを落としたりなどしていない!ゆっくりだと感じるのは単にアナタが去年と同じ内容を教わっているゆえの余裕だろう!「私」は去年も学生に質問するチャンスを与えたはずだ!今までそれをしなかったことはない!「私」は去年も今年も同じ量の宿題を与えている!去年だけ多かったことはない!

「問題解決学」で習った話し方では"You"で文を始めるのはタブーなのだ。「あなたは…」と言われると「私は…じゃない!」という反論を誘うからだ。それではどう話すべきかと言うと主語を"I"にする。"I think" "I feel" という風に始めると何を言っても「あなたがそう思うのは私の関したことではない」というクッションができる。例えばこの生徒が「私は去年は先生の教え方が速過ぎるように感じたんですが…。」と言ったなら私も「あらそう?あなたはそう感じた?私はそう思わないけど、あなたがそう感じたならしょうがないわね。」となる。それほど感情的な反論を起こさせないのだ。「私」について決めつけられた気がしない。

日本語ではもともとIも Youも隠れているから余計考えなくてはいけないかもしれない。英語はその点主語抜きで話せないから簡単?いえいえ、知っていてもなかなかできないものなのですよ、これが…。喧嘩になりそうな時、お試しあれ。

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