クリスマスに想う
![]() | 告白 チャールズ・R・ジェンキンス (2006/09/22) 角川書店 この商品の詳細を見る |
ある生徒が日本に休暇に行った時この本を買って来ておみやげにくれたのだが、時間がなくてつい先日までほったらかしてあった。急に読むことにしたのは、その生徒から「あの本、どうでしたか?面白かったですか。」というメールが来てしまったからで、慌てて二日ほどで読んだ(苦笑)。
北朝鮮の拉致問題については勿論こちらでもNHKニュース等で見て知ってはいたが、外国にいると特にこのような事件は「ただのニュース」にとどまってしまい、なかなかリアルな内情までは伝わって来ない。が、ジェンキンス氏の淡々とした語りに引き込まれ、二日で読み上げるのは全く苦ではなかった。
この本を読んで私は拉致事件はおろか、北朝鮮という国の実情についても無知同然であったことを実感した。貧困、飢餓、寒さの上に言論の自由もなく、定期的に自分の落ち度を並べる「自己批判」を強制され洗脳される。長年北朝鮮に暮らし続けたジェンキンス氏は人を殺したいような衝動にかられることがあったというが、それも無理ないと頷いてしまうような拷問のような生活だ。そんな国で骨を埋めなくてはならないことが「100パーセント確実だった」というジェンキンス家だが2002年9月17日に信じがたい奇跡が起こる。絶望から希望へ…どんな人生にでもチャンスは起こりえる、ということにノンフィクションならではの感動をおぼえた。そして、自分たちの暮らしは厳しかったが、それでも北朝鮮の一般市民よりは幸運であったというジェンキンス氏の言葉に、ついこの間誰かから回ってきたメールを思い出してしまった。英語だったが確かこんな内容だった。「洗濯物がたまっていて嫌だなあ、と思う。でもそれは着る服があるから出来る悩み。屋根に落ちた枯葉の掃除が面倒だなあ、と思う。でもそれは住む家があるから出来る悩み…。」
ps
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