昔は日本語教授の広告を新聞や電話帳に出したりしていたのだが、最近はもうしないことにしている。幸いここ数年は広告なしでもなんとかやっていけるくらいの仕事が入ってくるということもあるが、もう一つ理由がある。それは、けっこうおかしな問い合わせが多いからなのだ。
まず、個人レッスンの広告を出すと必ずちょっといやらしい電話がかかってきた。最初からいやらしい事を言ってくれればこちらもさっさと切ることが出来るのだが、あちらもけっこう知能犯(?)で、まずは「テキストは何を使うんですか。」とかそれらしい質問をしてくることが多い。それで真面目に答えているとしばらくして「結婚してるんですか。」などと「え?それ、どういう関係があるの?」という方向に進む。そのうちもっとえげつないことを言い出すのだ。しかも驚くことにこのような変態電話が朝八時頃からかかってくる。朝八時!あなた、一体何考えてるのと思ってしまう。
それから一度町の薬屋さんから電話がかかってきたことがある。「今、日本人のお客さんが来てるんだけど、一体何が買いたいのかわからないので聞いてみてくれ」という内容。仕方なく引き受けると日本人男性が出る。「どういう薬をお探しなんでしょうか。」と聞くと一瞬戸惑ってから恥ずかしそうに「う、うん、実はね、あの〜、アレをさ、大きくする薬。それが欲しいんだよ。」聞いてこちらも絶句。かろうじて「わかりました」と一言。薬屋に伝えるとさすがに呆れていた。
もう一度はなんと地元の警察署から。何事かと思うと「今ここにいる日本人に尋問したいのだが、彼は英語が全くわからない。ここに来て頂きたい。」という。え〜っ、今?いくら警察だってこちらにも都合というものがある。しかもなんだか私が飛んで行って当たり前のような言い方が気に食わなかったのでどうしても都合がつかないと言って行かなかった。
このような理由でもう広告は出さないことにしたのである。
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