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平(たいら)和(かず)

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ないものねだり

毎日バタバタとクラスからクラスへ、学校から学校へ、と駆け巡っていると、家は紙だらけ、ファイルの中はぐっちゃぐちゃ、なんとか翌日の準備をして飛び出していくのが精一杯だったりする。食べていく為には、複数の職場で複数のクラスをこなさなくてはならないのが現実なのだが、こんな時間不足の状態は理想の教師像とはかけ離れているように思う。もっと時間にも気持ちにも余裕がなくては、生徒を助けようという心の余裕もなくなってしまう。授業の後には、今日の内容を省みて、次回のために教材を改善しておくくらいの時間を持ちたく思う。が、ここでもう一つ、問題が出て来る。その、「次回」は果たしてあるのか? 予算削減という言葉はどこの職場でも毎年聞こえるし、非常勤教師にクラスがあるかないかは申し込んで来る生徒の数にかかっているので、全く予想はつかない。あるかないかわからぬクラスの為に多くの時間を費やして教材を改善するべきかどうか。ここもまた辛いところだ。あるミーティングに出た時、例年通り「クラスがあるという保証はできない」と言われ、同僚の一人が「人権無視だよね」とささやいた。「人権無視」!その時は強い言葉に思えたのだが、考えてみると確かにそうだ。教育に携わる者に何の約束も出来ない社会はやはりどこか間違っているのではないかと思う。