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平(たいら)和(かず)

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携帯の常識

日本のサービスの良さに驚いて帰って来る生徒が多いが、もう一つよく聞くのは「日本では、電車の中で携帯を使う人が全くいない!なんて礼儀正しいんだ!」というコメント。ここで残念ながら、種明かしをしなくてはいけない。「あれはね〜、車内放送で携帯は使わないように、って言ってるからなんですよ。」生徒はな〜んだ、そうだったんだあ、と納得する。

   こちらではそのような放送がない為、電車の中でも皆、携帯を使っている。携帯の便利さは認める。だから、「今、○○駅。あと、5分で着くから、迎えに来てね。じゃあね。」とこういった会話はいっこうにかまわない。しかし、大した用事でもないのに暇つぶしにかけて、延々と話す人をよく見かける。それも車両中に響き渡るような大声で。本や新聞を読んだり、ちょっとの「空白の時間」をぼんやり過ごしたい時にこれほど嫌なものはない。それは私だけではなかったようで、一度、二十分経ってもまだ話し続けている女性に、私の隣に座っていた男性が文句を言ってから降りていった。私も同じ駅で降りたのだが、なんだか嬉しくて、その人と握手のひとつもしたくなってしまった。

  私は例え、しろ、と言われても自分と誰かの会話を数十人の他人の前で大披露することはできないと思う。それは私の「常識」に反する。しかしそれをいっこうに気にしない人がこの世の中にはごまんといる。授業中に電話を鳴らす人、とる人、とってそのまま教室を出ずに話をする人、鳴っているのに何もしない人、などその神経は私には全く理解できない。普段はとてもいい人だと思っていたのに、携帯の「非常識」でがっくりさせられることもある。そして、この、私と全く違う価値観をもった人たちはどうやら国籍や年代にはあんまり関係なく存在するようだ。
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