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平(たいら)和(かず)

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日本語クラスに異文化コミュニケーションを取り入れる法

著書にも書いたことだが、日本語コースは大抵"Japanese Language & Culture" と名付けられているにもかかわらず、「カルチャー」の方は、はっきり言って完全無視で、
時間があったらついでにちょっと触れる、ぐらいの扱いを受けているのが現状と言える。
こういう名前をつけた以上、半分が日本語、半分が文化であるべきだと思うのだが。
  
 「じゃあ、カルチャーも入れましょう。」と言うと、けっこう折り紙とか日本料理、又は歌舞伎、華道、などいわゆる"high culture"になってしまう。それはそれでいいけれど、これからの国際社会、もっと役に立つのは異文化コミュニケーションのスキルではなかろうか。

 「カリキュラムはすでにキチキチで文化だけに時間など費やせない」と言うなら、せめて言語学習に文化的要素を入れて欲しいものだ。昨日書いた「げんき2」の読解もその例である。他にINTERMEDITATE JAPANESEでも、日米間に起こりえる誤解例などが読解練習として入っている。勿論読んだ後には日本語で討論させ、スピーキングの練習をすることも出来る。このように言語学習に異文化理解の要素を取り入れれば、一石二鳥だ。こうした試みは中級レベル以上が多いようだが、できれば初級から入れて欲しい。例えば「どうもありがとうございます/ございました」はその場限りでなく、場合によっては後日「先日はどうも・・」という形で繰り返されるべきだとか、「すみません」は必ずしも自分の非を認める言葉ではなく、相手の怒りを鎮めるのにも使われる、とか。注釈だけでもあれば随分違うと思う。

  私の上司に日本語堪能な男性がいる。語学力も大したものだが、驚かされるのは彼の文化的センスだ。こちらは教える以外何もしたわけではないのに、学期末には必ず「今学期も色々とありがとうございました。」とねぎらいの言葉を忘れない。普段は文句ばかり言っている私だが、日本人としてはこの一言でかなり救われる。つまり彼のすごさは、英語ではサンキューと言わなくていい状況なのに日本人相手の場合あえてありがとう、と言う所にあると思う。これが異文化コミュニケーション「上級者」なのだろう。