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平(たいら)和(かず)

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多文化的コミュニケーション術

一人の人間が多文化の集成だとすると、効果的なコミュニケーションを努める時にはしんどい話になる。例えば豪州人女性が日本人男性とビジネスで交渉するとなるとどうだろう。これだけでもう豪州人女性は二つの不利な条件を抱えている。その1、外人。その2、女。外国の会社というだけで、日本では不信感が高まる。これは私も豪州企業で働いていた時に経験済みだ。外国企業だというだけで、広告も出させてくれない出版社もあった。日本人の私が頼んででも、である。これが西洋人女性、しかもエクゼクティブとなると又色眼鏡で見られる。会議室にいてもお茶汲みか秘書と思われるのが関の山だ。

  そこで、日本企業の信用を手に入れる為に、西洋人女性エクゼクティブ達は色々と努力をしているようだ。(Doing Business With Japanese Men: A Woman's Handbook )例えば、部下達と一緒に日本人と会議をする時、部下に最初に部屋に入らせ、真ん中の席を空けさせておく。そして自分が最後に入り、おもむろにどっしりと腰をかける。これだけで、何も言わなくとも日本人には「この女性が一番エライんだ」と分からせることができるのだそうだ。又、名刺にも日本人にはよく理解して貰えないような専門的なタイトルは刷らずに、わざとシニアマネージャーとか、ディレクター等、位の高さがすぐにわかるタイトルに変えるのだとか。

  女性エクゼクティブなど全く珍しくない豪州だが、やはりビジネスの世界では、女であるがゆえに出世にも限界があるらしく、glass ceiling 「ガラスの(目には見えぬ)天井」という言葉さえ存在する。同僚といえば殆どが男、仕事の後で一緒にフットボールを見る、というのも家で待っている子供を思うと辛いものがあるらしい。これが日本なら、フットボールがカラオケになるだけで、やはり女である以上、「火星から来た男」(昨日のエントリー参照)と張り合うのはそれなりの覚悟がいるだろう。

  しかし、日本のビジネスカルチャーは女性のほうが理解しやすい、という西洋女性の意見もある。「日本のビジネスでは、人の言うことをよく聞くのが大事。これは女性のほうが得意です。それに細かいことを見落とさないようにすること。これも女性的。ゆっくり時間をかけて人間関係を強めて行く。それはスピード重視の男性には苦手な分野です。」