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平(たいら)和(かず)

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発言のルールをご存知ですか

 昨日の記事を書いてから、ちょっと考えてみた。なぜただ「カズ」と一言言うのがそんなに難しいんだろう?そう思って閃いた。あ、やっぱりアレだ。あれです、あれ。私の一番大好きな異文化コミュニケーションのトピック、"turn taking" というやつ。ここでいうturnとは「曲がる」じゃなくて「順番」という意味。結局私は相手がひとつの文を言い終わるのを待っているから機を逃してしまうのだ。

日本人の会話には、次のようなパターンがある。Aさんが話す、終わったら Bさんが話す、そして又Aさんが話す。又は、Aさんが話す、終わったらAさんもBさんもちょっと考える(つまりここに「間」がある)。で、今度はBさんが何か言う。ところが、英語の会話のパターンは全く違うのだ。Aさんが何か言うと、その文がまだ終わってないうちにBさんが飛び込む、で、Bさんがまだなんか言ってるうちに、又Aさんが言い始める。つまり、重なりはあれど間は一切なし。だから沈黙の「間」を待ってる日本人は、討論などに加わってもな〜んも言えないまま終わってしまう。これはけっこう深刻な問題だ。ビジネスミーティングなどで豪州人と日本人が話す時、日本人だけ何も言えなかったら結果はどうなるのか。しかも英語圏の人はミーティング中に何も言わない人を「意見がない人間」「このトピックに関心のない人間」だと見下すこともあるそうなのだ。恐ろしいではないか。この対策としてロッシェル・カップ氏は、著書ビジネスミーティングの英語表現の中で人をさえぎってでも何かを言え、とアドバイスしている。(この本はCDまで付いたビジネス英語の本だが、異文化コミュニケーションに関する話も非常に興味深い)。また、坂本ナンシー氏は英語圏の会話を「ボールを落とさないように双方からぽんぽんと打ち続ける」テニスに、日本語の会話を「順番を待ってボールを投げ、他の人はそれをじっと見ている」ボーリングに例えている。(異文化間の理解と誤解 Polite fictions: why Japanese and Americans seem rude to each other )なるほど!と思わせる比喩だ。一人はテニスをしていて、もう一人はボーリングをしているのに、二人が同じルールを共有していると思い込んでいたら、衝突が起きないほうがおかしい。