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これから海外で教える方必読!E-bookなのでダウンロードしてすぐに読めます!


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平(たいら)和(かず)

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「お出かけですか」と "How are you?" の共通点

「つまらないものですが」という表現が教科書に出てくると、生徒達は「え?つまらない?Boring? A boring thing?! どうしてそんなこと言うんですか。」と不思議がる。
「つまらない」を常にboring = [退屈な、面白みのない] と解釈していては、辻褄が合わなくなることもある。ここでいう「つまらない」は「ささやか」に近い。コトバを常に文字通り訳してしまうと、誤解のもとになることが多い。日本に住む外国人が大家さんや近所の人に「お出かけですか。」「どちらまで?」と毎日のように聞かれるのが「プライバシーの侵害」だと憤慨することがあるらしい。これは別に本当に行き先を知りたいわけで聞いているわけではないことに気づかないからだ。ゆえに、日本人なら「ええ、ちょっとそこまで。」と答えるだけだ。

英語でも、日本では”How are you?”” I'm fine, and you?” というのをセットで習ったものだが、実際オーストラリアに来てみると、How are you? に何も返答がなく、にこり、とされるか又は「殆ど無視」されて終わることが多い。つまりこれも「お出かけですか。」と同類の、無言では気まずいからちょっと何か言って、コミュニケーションをとるということだけなのだ。

もう一つだけ、例を挙げよう。何年も前、こちらにご主人の転勤で来た日本人の奥さんに英語を教えたことがあった。彼女の英語力はゼロに近かった。ある日、彼女は私にこう言った。「先生、聞いてくださいよ。この間、子供のスポーツ祭のようなものに行ったんですけど、よその(オーストラリア人の)お父さんが試合に出ている息子さんを指差してHe is great! なんて言うんですよ。信じられます?自分の子供を偉大、だなんて!!」私は危うく吹き出しそうになった。確かに日本では「グレート」は「偉大」、と習ったものだ。例えばエジソンは偉大である、とか。しかしグレートはもっと気軽に「うまい!」「よくやった!」「ちょうどいい!」といった意味でも使われる。単語一つに訳は一つ、使い方も一つ、と思い込むことは危険である。


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「つまらないもの」の本当の意味

「つまらないもの」で思い出した。これは96年の週刊文春に出ていた話だが、印象深かったのでまだ切り抜きを持っている。英語圏では、贈物をする際、「これ、なかなかいいと思ったので。」とか「きっと気に入って頂けると思って。」などと言いながら手渡すものだが、五千円札でおなじみの新渡戸稲造が、著書「武士道」(英文)で「アメリカ人は贈物の物質について言い、日本人は贈物を差し出す精神について言うのである。」と説明したという。ここで、この雑誌記事を書いた上前淳一郎氏が、さらに分かりやすく解説を加えている。米国式は「あなたは、いい人です。だから、あなたにふさわしい、いい物を贈ります。」これに対して日本式は、「あなたは素晴らしい人です。どんなにいい物を贈っても、あなたの素晴らしさにはかないません。ですから、せめて私の好意のしるしとしてこれを受け取ってください。」と、こういうわけなのだそうだ。つまり英語でも日本語でも贈る相手に敬意を表しているのは共通なのだが、焦点が異なるのだ。日本語ではよく肝心なところを当然わかってもらえると思って言わないことが多いが、この言い回しでも「あなたの素晴らしさに比べたら」という重要な部分が省かれている為、変な誤解を招いてしまうのではなかろうか。


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つまらないものですが・・

著書でもお勧めの本として入れたが、直塚玲子著の欧米人が沈黙するとき異文化間のコミュニケーションは、私が初めて読んだ異文化コミュニケーションの本である。もう随分昔のことなので、まだ購入できるのか心配だったが、健在だった。この本には、日本では当たり前の表現や行動が、いかに外国人に誤解されるものなのかが実例を通して説明されている。「何もありませんが・・」と言いつつテーブルいっぱいの御馳走がある、などというのは外国人によってはイヤな感じを受けることもあるようだ。前回、贈り物の話をしたが、「つまらないものですが」というのも、それに似た表現で、贈り物が本当に「つまらない」ものであることはまずない。先日、生徒の一人に「日本人のパーティーに招かれたので、何か持って行くつもりだが、どう言って渡せばいいのか。」と質問された。「気にいって頂けるといいんですけど」とか、「お口にあうかわかりませんが」等も思いついたが、どうも長ったらしくて、この生徒のレベルでは言えそうもなく、つい、よく日本語の教科書に出てくる「つまらないものですが」を提案してしまった。次のレッスンの時、「どうだった?うまくいった?」と聞くと、彼は、「最初言った時、若い日本人に笑われてしまいました。そんな古くさいことはもう殆ど言う人はいない、と。でも、それを聞いていた年配の日本人が、そんなことはない、フォーマルな席ではそう言うものなんだ、と言い出し、結局二人の討論となってしまいました。」これを聞き私は苦笑してしまった。単にフレーズを与える前に、そのパーティーがプライベートなものなのか、ビジネス関係のものなのか、又、贈り物を渡す相手は何歳くらいなのか、そして生徒とは親しいのか知り合い程度なのか、そう言ったことも聞いてから判断するべきだった。まあどちらにしても彼の話からすると、会場にいた日本人全員を納得させられる表現はなかったのかもしれないが。


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このプレゼントのどこが悪い

ビジネスに関するマナーやエチケットも日本語コースの一環になることがある。日系企業のオーストラリア人に教えていた時、贈り物に関するレッスンがあった。「あるアメリカの会社が、日本のスタッフにTシャツを包装せずに手渡した為、受け取った日本人はそれをプレゼントとは思わず、制服として着ろという意味に解釈してしまったことがあったんだそうですよ。」、と本で読んだ話をし、いかに包装することが大事かということをわからせたつもりでいた。しかし後日、生徒の一人が「この間のレッスンで聞いていたから、ワインをちゃんと包装して日本のビジネスマンに渡したのに、彼は見るなり、『な、なんか、誕生日みたいですね!』と笑ったんです。どこが悪かったんでしょう?」と聞いてきた。詳しく話を聞いてみて、原因が判明した。包装紙が問題だったのである。その生徒はなんとディスコのミラーボールのようなギンギラギンの紙を選んでしまったらしい。だから日本人はぎょっとしたのだ。この一件があって以来、贈り物の授業では、包装することだけでなく、紙の色まで指導することにしている。


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世にも不思議な面接

日系企業のトップエクゼクティブ(オーストラリア人)が、「驚くべき」面接の内容を語ってくれた。まあこちらで仕事の面接と言えば、今までのキャリア、経験、功績などを聞かれるのが普通だが、この日本の会社での面接は違っていた。あなたの祖先はどんな人間なんだ、ということを聞かれたそうなのだ。オーストラリア人と一概に言っても、親、祖父母の代はヨーロッパ系の人がかなり多い。この男性の場合も、フランス系だったようでそう言うと、面接官はフランスに非常に興味がある人で話は弾み、結局面接はその話だけで終わってしまったのだという。彼は「あんなに変な面接は生まれて初めてだった。」と今も不思議でならない様子。

その頃私は、プライベートレッスンでもう一人、日系企業のエクゼクティブに教えていたので、休み時間についこの話をしてしまった。すると、彼、違う会社であるにもかかわらず「僕も同じようなこと聞かれた。」彼の場合、祖先は英国からの流刑囚だったのだそうだ。彼はそれを正直に話したようだが、結局面接の合否には影響しなかったのだろう。勿論彼もそんな質問をされたことはどうも納得がいかなかったらしい。

日本ではビジネスであれ結婚相手であれ「信用度」が常に重用視される。それを確認する為には興信所さえ雇う。長期的な付き合いが予測される場合は尚更そうだ。先祖、親戚に悪い人間がいるのも当人の運命にかかわってくる。これは、同じ会社に三年もいれば古株になってしまうオーストラリアでは考えられないことだ。私は、流刑囚の子孫がめでたく職を得てくれたことに安堵感をおぼえた。


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緊急!その裏にあったもの

これは日系企業で働く豪州人に聞いたエピソード。日本にある本社のX氏にある仕事を頼まれた。「緊急」だから明日(水曜日)までに必ずやってくれと言う。どうしてそんなに急ぎなのか聞いてみたのだが、X氏は口を濁すので、それ以上追求せずとにかく翌日までに仕事を仕上げたそうだ。そして数日後、他の社員からX氏は木曜日から休暇をとっていたということが耳に入った。休暇をとるのは労働者の権利であるから豪州でなら堂々と「明日から自分はホリデーに行くから、それまでに終わらせてほしい」と言ってなんの不都合もない。しかし、日本人、少なくともX氏にとってそれはプロフェッショナリズムに欠けた言い訳のようで、うやむやにしたのではなかろうか。「休暇」に対する価値観の違いが生んだ、「日本人の不可解な行動」だったかもしれない。

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ビジネスでの異文化コミュニケーション

なんで異文化コミュニケーション、かというと人間関係がうまくいくかどうかは言葉だけの問題ではないからだ。私は一生懸命日本語を教えて、なんとか日本語でコミュニケーションをとれる人間を育成しようとはしているけれど、いくら言葉ができたって、誤解やトラブルは他の理由でも生じる。これは又、目の色変えて英語をマスターしようとしている日本国民にもちょっと考えてほしいことだ。外国語がペラペラなら全てうまくいくわけじゃあない。例えば、上司から「君、これは緊急だからすぐにやってくれたまえ」と言われたら、日本人社員なら普通その「命令」に従うのでは?しかし豪州でこれを期待するとなかなか反応がないのでいらいらするかもしれない。「オーストラリア人は怠慢でまいる」なんて悪口も聞こえてくる。そこで私は彼らに直接聞いてみた。もし上司に「この仕事はUrgentだよ」と、言われたらどうする?と。彼らは口を揃えてこう言った。「まず、その仕事が本当に緊急なものかどうか自分で判断する。もしそうだと思ったらする。思わなかったらそんなに慌ててやらない。判断しかねかたら上司に事情をもう少しよく聞いてみる。」これが彼らのアプローチなのだ。しかし日本式を期待している日本人社員にこれがすんなり受け止められるはずがない。日本で上司に「事情をもう少し聞く」ことなどしたら「なにをつべこべ言っている!」と怒鳴られそうだが・・。私は日本人と現地人が一緒に働いている会社で仕事をしたり、教えたりもした。2グループに溝のない職場はないようだ。言語の壁よりもっと深いものがあるように思える。

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日本語教師 in オーストラリア 

先日「日本語教師の卵に贈る 海外での日本語の教え方 裏ワザ集 オーストラリア発信!」という長ったらしい題で電子本を出版した。去年の末から数ヶ月、苦労して書いた初めての本だが、その中で「これからの日本語教師は異文化コミュニケーションを考えにゃあアカン!」と偉そうなことを書いてしまった。異文化理解とか異文化コミュニケーションは自分にとって重要なテーマなのであるが、どうも日本語を教えていると教材作りとか事務的なことに追われて、なかなかその分野について掘り下げていく機会がない。そこで、ブログというこの場でなんとか自分の考えをまとめたり、もっと進めていったりできないか、と思いたち、今日やっと重い腰を上げた。超自己満足もんになるかもしれないが、他にもこの分野に関心のある方と出会えたら面白いだろう。

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